YOSHIYUKI

おばあちゃん
「いいかい？よしゆき、『トイレ』には『神様』なんて居ないんだよ？おばあちゃんいっぱい生きてるけど一度たりとも見たこたないよ。それにトイレを綺麗にするなんて当たり前のことだよ、身の回りを綺麗にするなんてこたあ常識だよ。トイレ綺麗にしたぐらいで心が綺麗になんかなるかね。おじいちゃんのお母さん、つまりおばあちゃんのお姑さんはトイレ掃除ばっかりしてたけどいやな人だったよ。おばあちゃんいっぱいいじめられたさね。便壺に突き落としてやろうかとも思ったよあたしゃあ。一度本当に便壺に落ちた時は笑ったよ。『大丈夫ですかア？』なんて言ってやったさね。あと、あれ、ニュース見たかい？タイガーマスクのヤツ。あれはっきり言っておばあちゃん気持ち悪いとおもったねえ。・・・ん？なんでかって？そんなこたあ意味なんて無いよ。ただ伝染するようにぼかぼかランドセルが施設の前におかれているニュースが続くと、なんか怖いよ。なんだい、伊達直人って！今の時代だれもしらないよ！あんなの『天使のはね』じゃないよ、『親父のかね』だよ。どこぞの金を持て余してる暇じじいの道楽にあんなにニュースの時間さくんじゃないよ、って言いたいね。そもそもタイガーマスクの主人公と状況が似ているからだっていうけどさ、最初の人が本当に『本名：伊達直人』だったらどうするんだい。今頃伊達さんびっくりしてるよ。『あれ？なんか変なことになってる？』なんていってるよ、っていうかお前も堂々と寄贈しなよ！『あの、これ、使ってください！』っていってさ、堂々と寄贈すればいい話なんじゃないのかい？なまじっか伊達直人なんて選んじゃったもんだからこんなに派生しちゃってさ！あの名義がもし『EXILE』だったらだれも真似しなかったよ！『使ってください、EXILEより』なんて置き手紙してさ、『HIRO』とか判子押しとけばいいんだよ。こんな事あいつらにこそおあつらえ向きだよ！愛があれば世界が救われる的な歌はもうあたしゃうんざりなんだよ！そもそも今まで『世界救ったもの』ってあんのかい？あたしゃしらないよ！あたしが小さい頃は・・・」

よしゆき
「おばあちゃん・・・」

おばあちゃん
「ん？あ！ああ、そうだったね、はい、千円。行っておいで！」

よしゆき
「ありがとう！おばあちゃん大好き！」